この記事は、私の育児方針を整理するシリーズの第1弾です。
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私の育児方針|子どもが“自分の心を守れる力”を育てたい
長男を出産した時、新生児のその小ささ、か弱さを実感し、親としてこの子が大人になるまで見守る時間をとても長く、遠い未来のことのように感じました。 しかし、いずれ親元を離れる時はきます。 その時のために「 ...
今回のテーマは「子どもの自己肯定感を育てること」
なぜ必要だと感じたのか、自己肯定感とは何か、私が日々の子育てで意識的に実践していること、そして課題も含めた私のスタンスをまとめました。
子どもを育てる中で、私が一番大切にしている要素のひとつが「自己肯定感」です。
どんなに失敗しても、思うようにいかなくても、「私は私で大丈夫」と思える気持ち。
それは子どもが将来、自分の心を守るための土台になると信じています。
私自身、子どもたちに対しては「できたこと」を褒めるよりも、具体的な過程についてを見つけて伝えるようにしています。
子どもは小さなことでも「認めてもらえた」と感じると、心の中に“安心の灯り”がともります。
その灯りが積み重なって、揺るぎない自己肯定感へと育っていくのではないかと思うのです。
なぜ自己肯定感が子どもに必要なのか
私自身は子どもの頃から自己肯定感が低いタイプでした。
褒められても素直に受け取れず、「でも…」とすぐ否定してしまう自分がいました。思い返すと、幼い頃にあまり褒められる機会がなかったからかもしれない、と大人になってから気づきました。
当時の親世代は“褒める文化”が今ほど一般的でなかったためか、自身が褒められる対象であるということに私も慣れていませんでした。
そんな経験があるからこそ、 子どもにとって「存在そのものを肯定されること」が何より大事 だと強く思っています。
誰かに行動を否定されることはあっても、「あなたは大切な存在だよ」と支えてくれる土台があれば、心は折れにくくなります。
そしてその土台は、幼い頃に親から与えられるものが大きいと感じています。
また、自分を大切にできない人は、周囲からも大切にされ辛く、自己否定的すぎると人間関係にも影響しますが、同時に良い関係の中で育まれるものでもあります。
だからこそ、子どものうちに「自分は大切な存在だ」という感覚をしっかり育ててあげたいと思っています。
自己肯定感とは何か(私の考え)
自己肯定感とは、 「ありのままの自分を肯定できる感覚」 のことだと思っています。
- 自分自身の価値を認め、「自分は大切な存在だ」と思える心の状態
- 将来の幸福度や生き方に大きな影響を与える
- 失敗しても必要以上に落ち込まず、前向きに考えられる
- 自分を信じられる
これらは、育児方針の軸である「子どもが“自分の心を守れる力”を育てる」ための重要な土台だと思っています。
私が実践している5つの関わり方
次に、自己肯定感を高めるために日常の中で実践している5つの関わり方を具体的な声かけと共にご紹介します。
存在そのものが大切だと伝える
「大事な大事な○○くん」「○○くん大好きだよ」と毎日伝える。
やはり言葉にして直接伝えることは重要だと思います。何事も確かな気持ちとして真っ直ぐ伝えることで、そのことを疑う気持ちはなくなるはずです。
過程を褒める
「できたね!」より「頑張ったね!」。折り紙を例にすると「丁寧に折って頑張ってたね!」というように具体的に褒める。
結果も大事ですが、できなかったとしても過程の中で「出来ていたこと」「やろうと意識していたこと」はあるはずです。例え結果的に出来なかったとしても、その頑張りを認めてあげることで、次もやってみよう!と思えるはずです。色々な経験から少しずつ学んでいければOKだと思っています。
否定で終わらせず、考える時間をつくる
間違えても「ダメ!」で終わらせず、「どうすれば良かったと思う?」と一緒に考える。
何かしてはいけないことをしてしまった時、咄嗟に「ダメよ!」と言うことがあると思います。その後に「何がダメなのか」「どうすれば良かったのか」を一緒に考えることで、子ども自身が否定しなくても良いことまでも否定しないようにできると考えています。
※危険な場面ではまず止めることを最優先し、落ち着いてから一緒に考えるようにしています。
気持ちを受け止める
泣いたり怒ったりしているときは、「○○だったんだね」と代弁してまずは受け止める。
子どもはまだ自分自身の感情をうまくコントロールできません。しかし、泣いたり怒ったりしている時は頭で理解できていなくても、心が実際に何かを感じているということ。まずはその心に寄り添い、子どもが言葉にできない気持ちの呼び方を教えてあげることも大事だと考えます。
そうすることで、少しずつ子ども自身が自分の気持ちを受け止めていくことができるのでは考えています。
喧嘩の時も一人ずつ話を聞く
「どちらが悪い」ではなく、それぞれの視点を聞いて整理する。謝るときも「何について謝るのか」を明確にする。
子どもが喧嘩をして仲裁する時、大人がするべきなのは「どちらが悪いか判断する」ことではありません。まずは子ども1人ずつから状況を確認し、その上で認識の違いがあれば「この時に ~かと思って ○○と言ったんだって」「~だと思ったから、△△してしまったみたいよ」とそれぞれの視点での意見を交換することで、それぞれの意見を大切にできます。そして「勘違いがあったみたいだけど、この部分については謝った方がいいんじゃない?」と何について謝るのかを明確にすることで、不満感はなくなるのかなと思っています。
また、同時に他の人の感じ方、自分の行動の伝わり方を確認し、学習することもできます。
このように、私は「大事に思っている気持ちを伝える」「結果が出ずとも過程を認める」「否定せず、気持ちを受け止める」ことを日々意識しています。
私が大切にしている考え方(体験談)
その中でも私が一番大切にしているのは、 「存在そのものを認めること」 です。
夜寝る前に、必ず一人ずつに
「お母さんの大事な大事な○○くん、おやすみ」「大好きだよ」
と声をかけています。
強く叱ってしまった日でも、大きな失敗をしてしまった日でも、最後に「お母さんは僕を大事に思ってる」と感じて眠ってほしいからです。
また、過程を褒めるのは意識しないと難しいものです。結果は目に見えますが、過程は見ていないと気づけません。
「褒めるところを探す気持ち」で見守る姿勢が“子どもを信じるまなざし”になると感じています。
もちろん私も完璧ではなく、喧嘩の仲裁中などイライラしてしまうことはあります。そんな時も後から「さっきは○○な気持ちだったんだね」と子どもの気持ちを認めるようにしています。
まとめ:自己肯定感は“心を守る力”の土台
自己肯定感は、将来子どもが自分の心を守るための土台になるものです。
完璧にはできなくても、日々の小さな積み重ねで育てていけると信じています。
私自身の課題も交えながらですが、これからも「存在を認めること」「過程を褒めること」「気持ちを受け止めること」を意識して子どもと向き合っていきたいと思います。
ここまで読んで下さりありがとうございます。
次回は、「子どもが“自分で考える力”を育てる関わり方」について書いていきたいと思います。
あなた自身が子どもの頃は、どのような言葉に安心しましたか?
この記事が、日常の関わり方を見直すきっかけになれば嬉しいです。
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