この記事は、私の育児方針を整理するシリーズの第3弾です。
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【体験談】自分で考えられる子に育てる4つの工夫|子育てで大切にしていること②
この記事は、私の育児方針を整理するシリーズの第2弾です。 前回の記事はこちら 今回のテーマは「自分で考え、自分で選ぶ力を育てること」日々の子育ての中で、「つい先回りしてしまう」「口を出しすぎてしまう」 ...
今回のテーマは「自分の気持ちを大切にする力を育てること」
子どもには「自分の気持ちを大切にしていい」と伝えたい。
小さな場面での自己尊重の積み重ねが、将来「心を守る力」につながると信じています。
ここで子どもに一番伝えたいことは、「自分の気持ちを大切にしていい」ということです。
周りの期待や空気に合わせすぎると、大人でも本当の気持ちを置き去りにしてしまうことがあります。
でも、自分の心の声を無視し続けると、いつか自分を守れなくなってしまう。
そうならないように、日常の中で「あなたはどう感じてる?」と問いかけるようにしています。
たとえば、遊びたくないのに「みんながやっているから」と我慢してしまうとき。
私は「やりたくないならやらなくていいよ」と伝えています。
それは、わがままを肯定しているのではなく、「自分の気持ちを大事にしていいんだ」と実感してほしいからです。
小さな場面であっても、自分の気持ちを優先できた経験は、将来「ここから先は無理しない」と境界線を守る力になると信じています。
なぜ自分の気持ちを知る必要があるのか?
子どもが将来、自分の人生を歩むときに欠かせないのは、「自分の気持ちを知り、それを無視しない力」だと思っています。
自分の気持ちを大切にできれば、自然と他人の気持ちも尊重できます。
逆に、自分を押し殺してばかりだと「私は合わせているのに、どうして相手は合わせてくれないの?」と不満をためこみ、心が疲れてしまいます。
だからこそ「自分の気持ちを守っていいんだ」と幼い頃から伝えていきたいのです。
自分の気持ちを大切にする力が育つとどう変わる?
自分の気持ちを大切にできると、ただ「わがままになる」ということではありません。
むしろ、自分を尊重できるからこそ、他人の気持ちも大切にできるのだと思います。
「私は私の心に従うから、相手の心も尊重する」というスタンスの方が、心の負担は少なくてすみます。
反対に、自分を犠牲にしてばかりだと「私は我慢しているのに、どうして相手は…」と苦しくなってしまうのです。
自分の気持ちを大切にすることは、自分を守ることにも、他人を思いやることにもつながる。
これが私がこのテーマを大事にしている理由です。
私が実践している4つの関わり方
日常での子どもとのやり取りを通して「自分の気持ちを知る練習」ができるような関わり方を実践しています。
感情を言葉にする練習をする
「○○くんの気持ちはどう?」「どんな気持ちになった?」と、その時の感情を聞いてみる。
嬉しいとき、悲しいとき、怒ったとき――言葉にすることで「自分は今こう感じているんだ」と自覚できます。
まずは自覚することが自分の気持ちを大切にする第一歩だと思っています。
どんな気持ちも受け止める
どんな気持ちであっても「そう感じたんだね」と受け止めるようにしています。
たとえそれが否定的な気持ちであっても、まずは「存在していい感情」として扱うことが大切だと思うからです。
「嫌な気持ち」になることは誰にでもあることです。大事なのはその感情をどう扱い、どう行動するのかです。
そのためには、まずは自分でも「嫌な気持ち」を受け止める必要があるので、私も同様に受け止め、生じた気持ちに関して肯定するようにしています。
日常の中で気持ちを聞く時間を作る
学校や保育園からの帰り道に「今日の楽しかったことは何だった?」「嫌だったことはあった?」と聞きます。
息子はだいたい「楽しかったこと」しか答えませんが(笑)、時々「寂しかった」「怒った」という気持ちも出てきます。
それを聞けるだけで「ちゃんと感じていいんだよ」と伝えられると思っています。
また、「嫌だったこと」「寂しかったこと」「怒ったこと」などを気軽に報告できる関係を築いていくことで、親として手助けが必要な事柄に早めに気付けるようになったら良いなと思っています。
忙しい時こそ「後で聞くね」と約束する
そうは言っても、いつ何時もじっくり話を聞く時間が取れないこともあると思います。
私も基本的には迎え帰りの車内で一通り聞きますが、子供がまだまだ今日あったことを話したそうにしている時は、「先に○○しないといけないから、これが終わってから聞くね。ちゃんと聞きたいから。」と伝えます。
そうすると「わかった!」と言い、後で改めて話してくれます。ここで大事なのは、伝えたとおりに親が約束を守ること。
約束だけして結局聞かないという状況にならないようにします。約束していたタイミングで聞けなくても、例えばお風呂の時間や寝る前の時間に改めて聞くようにしています。
うまくいかない時もある(反省と工夫)
もちろん、いつも理想通りにできるわけではありません。
こちらが忙しい時や余裕のない時には、子どもの気持ちを最後まで聞いてあげられないこともあります。
また、子どもが本音を言わずに「お母さんはこう言ってほしいんだろう」と合わせてしまうこともあります。
本当の気持ちを聞き出すのは、時に根気が必要です。
それでも私は「聞こうとする姿勢」を持ち続けたいと思っています。
完璧にできなくても、「自分の気持ちは大切にされてるんだ」という経験が積み重なれば、子どもは自分の心を大切にする力を育んでいけるはずです。
まとめ:「自分の気持ちを守ること」は他人を思いやる力にもなる
「自分の気持ちを大切にする力」は、子どもが大人になってからも一生、自分の心を守る基盤になると思います。
他人に合わせる優しさも大切ですが、その前に自分の気持ちを知り、それを大事にできること。
その積み重ねが「私は私でいい」という強さにつながると信じています。
また、自分の気持ちを知ることで、「相手も同じように感じているかもしれない」という想像が生まれます。
自分の気持ちを大切にする人は、相手の気持ちにも敏感になれる。
「今この子(人)は、どんな気持ちなんだろう」と思えるようになること。
それこそが、思いやりの根っこなのだと思います。
私はこれからも「気持ちを言葉にする機会をつくること」「どんな気持ちも受け止めること」を大切に、子どもと向き合っていきたいと思います。
ここまで読んで下さりありがとうございます。
次回は、「誠実に生きる姿を見せて伝える」について書いていきたいと思います。
あなたが最近、子供から聞いた気持ちで驚いたことは何ですか?
この記事が、日常の関わり方を見直すきっかけになれば嬉しいです。
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